サラタメさん
- 仕事はやりがいではなく、心地良さで選ぼう
- 99%の人は、偉業をどうしても成し遂げたい天才型ではなく、働く環境を重視する凡人型
- 凡人型が幸せに働くには、「自分にとって丁度良い仕事か?」「自分を信じられる仕事か?」の2つを意識する
『転職の思考法』についての解説、第3回目です。
『転職の思考法』は、「ビジネスマン人生全体としてのキャリアプランの描き方」という、社会人全員が抱えるような悩みに対して、本質的な答えを授けてくれる一冊。
第1回目は、自分というサラリーマンの市場価値「マーケットバリュー」について、第2回目は、「今後伸びる業界の見分け方」について解説しました。


今回は、『転職の思考法』の「仕事の選び方」というポイントについて紹介します。
「やりがいで今の仕事を選んで働いている」
そう思っている方に、最初に考えていただきたいことがあります。
給料が半分になったとしても、あなたは今の仕事を続けるでしょうか?
もし自信を持って、「給料が半分でも続けるに決まってるじゃないか!」と言い切れない人は、「やりがい」で仕事を選んでいないと言えます。
ぶっちゃけた話、お金とか、人間関係とか、外部環境を基準に選んでいる可能性が高いです。
ただ、安心してください。それでいいんです。
カッコつける人が多くて惑わされるかもしれませんが、だいたいの人が、やりがいだけで仕事を選んでいません。
じゃあ、やりがいを感じられない人はどう仕事を選べばいいのか、この記事で解説していきます。
ではいきましょう!
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目次
【前提】世の中には2種類の人間がいる!それぞれの特徴を紹介
まず、めちゃくちゃ大事な前提の話をさせてください。
世の中には何をするかを重視する「todo型」と、どんな状態でありたいかを重視する「being型」という2種類の人間がいると『転職の思考法』では書かれています。
ちょっと、アホな私としては難しく感じたので、サラタメ的に言い換えると
- 仕事によって達成したいことに重きを置く、天才型(todo型)
- 職場の環境を大事にする凡人型(being型)
という2種類の人間がいるということです。
それぞれ詳しく解説していきます。
①仕事によって達成したいことに重きを置く「天才型(todo型)」
「天才型(todo型)」の人とは、以下のような人のことを言います。
- 人生を賭けて、成し遂げたいことが明確にある人
- 会社を大きくして、世界中に影響を与えたい人
- 今までに無い商品を生み出したい人
- 夢とか、理想とか、心からのやりがいとかがある人
- etc……
世の中で、天才とか成功者とか、もてはやされるタイプの人たちですね。
具体例を挙げれば、ソフトバンクの孫さんは、まさにこのタイプの人です。
孫さんは、20代の頃から「情報革命」を、命懸けで成し遂げるぞと心に決めて、「そのためなら大企業NTTと刺し違えてもかまわない」みたいな感じで、若い頃からずっと戦い続けています。
当時、NTTと一緒になって邪魔をしてくる総務省のオフィスに殴り込んで、「邪魔するなら、ここで灯油被って、火つけて死んでやる!」と言い放ったり、25歳の時に肝臓の重い病気にかかって、お医者さんから「あと5年の命だ」と余命宣告されても、治療より仕事を優先してたり。
まさに成し遂げたいことに人生を賭けている「天才型(todo型)」と言えます。
②職場の環境を大事にする凡人型(being型)
対して、「凡人型(being型)」の人とは、やりがいとか、達成したいこととかより、今の「状態」を大事にする人のことです。
天才型のように何か明確に、「この偉業を達成したい」という想いがあるわけではなく、自分自身がどんな人間でありたいか、どんな状態でありたいかを重視しています。
例えば、
- 気の許せる仲間と働けるかどうか
- ワークライフバランスを保てるかどうか
- 自分の心に嘘をつかずに働けるかどうか
みたいなことを重視します。
これが凡人型の人の特徴です。
サラタメさん
私サラタメは毎日が楽しければ、成し遂げたいことなんて無いと、断言できる、凡人型の極みみたいな人間です。
99%の人は凡人型!それが普通だし、スタンダード
先ほど孫さんのエピソードをご紹介しましたが、「自分も同じだ」という人は少ないと思います。
ほとんどの人が、凡人型寄りの考え方をしているはずです。
もう一度言いますが、それでいいんです。
私が勝手に、凡人型って呼んでしまっているので、「あまり良くないのかな」と思われているかもしれませんが、全く悪いことではありません。
凡人というよりもそれが普通で、それがスタンダードなんです。
本書の中でも、世間のサラリーマンの方々の、99%がbeing型(凡人型)だと語られています。
凡人型の人だったとしても、別に能力が低いわけではありません。
そもそもどんなことを幸せと思うか、その価値観や考え方が天才型の人たちとは違うだけです。
天才型の人は、自分自身の生まれたことの意味、ミッション、やるべきことを果たさなければいけないという気持ちが、非常に強いんです。
よく言えば「使命感が強い」「意識が高い」と言えますが、悪く言えば「強迫観念にとらわれている」とも言えます。
いつも何かに追われているような心境でいて、日常生活に支障をきたしてしまう人もいます。
サラタメさん
私みたいな凡人型からすれば、 そういう天才型の人たちって、すごいとは思いますけど、そうなりたいかと言われると微妙だったり…
仕事の選び方!凡人型サラリーマンが幸せに働くための2つの基準
前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題。
我々、凡人型サラリーマンが幸せに働くためにはどのように仕事を選べばいいのかを解説していきます。
結論、以下の2つの基準をもとに選ぶようにしてください。
- 自分にとってちょうどいい仕事か?
- 自分のことを信じられる仕事か?
それぞれ詳しく説明していきます。
①自分にとってちょうどいい仕事か?
凡人型の人は、以下の2つがちょうどいい仕事だと、幸せに働けます。
- 主人公の強さ
- 緊張と緩和のバランス
本書にも書かれていますが、例えば、ドラクエとかポケモンみたいな、RPGのゲームをイメージしてもらうと、わかりやすいと思います。
自分がイメージしやすいRPGゲームを思い浮かべながら、ひとつずつ見ていきましょう。
(1)主人公の強さ
自分自身=主人公が強すぎても弱すぎても、ダメなんです。
例えばポケモンで言えば、最初の町マサラタウンでレベル100のミュウツーが仲間にいたら、強すぎて面白くないですよね。
また、ラスボスが目の前にいるのに、生まれたばかりのゼニガメしか持っていなかったら、弱すぎて絶対勝てないじゃないですか。
要は、あなたにとって、簡単すぎる仕事もダメだし、難しすぎる仕事もダメということです。
ギリギリなんだけど、最終的には倒せるくらいの敵と戦うからこそ、その状態が楽しくて、凡人型の我々は、幸せに働くことができます。
ちょっと難しい言葉で言うと、
- 自分のサラリーマンとしての戦力(マーケットバリュー)
- これぐらいやって欲しいという職場の期待レベル
この2つがマッチしていると心地良く働けます。
(2)緊張と緩和のバランス
緊張と緩和のバランスもちょうど良くないと、ハッピーに働けないんです。
これもポケモンで例えますが、ゲームを楽しめてる時は新しいポケモンがちょこちょこ出てきたり、レベル上げるのにちょうどいいポケモンが出てきたりしますよね。
それに、少し飽きてきた頃には、ボスキャラが出てくるみたいな感じで、緊張と緩和のバランスが絶妙じゃないですか。
これは仕事にも言えることなんです。
基本的にはゆったり、自分のペースで仕事ができている。でも、2か月に1回くらい、ボスキャラみたいな、緊張感のある仕事がある。
こんな感じだと、環境的に楽しめるんですよ。
ただ緊張には「良い緊張」と「悪い緊張」があり、楽しめるのは良い緊張だけです。
良い緊張 | 悪い緊張 | |
場面 | 社外で生まれる | 社内で生まれる |
具体例 | ・ライバル会社とのコンペ ・得意先との交渉 |
・上司のプレッシャー ・過酷なノルマ |
特徴 | ・自分自身の成長につながりやすい ・ずっと緊張を強いられることは少ない |
・メンタルが追い詰められやすい ・逃げ場がない |
こういう特徴がそれぞれにはあるので、良い緊張のみが楽しめて、悪い緊張は毒にしかならないと言えます。
②自分のことを信じられる仕事か?
2つ目の基準である「自分のことを信じられる仕事か」ですが、一言で言えば、「自分が良いと思ってる商品を売っているかどうか」ということです。
逆に、「こんな商品、オレなら絶対買わないけど」みたいな仕事をしている凡人型の人は、かなりメンタルが削られていきます。
これ実は天才型の人であれば、大丈夫なんですよ。
壮大なゴールのためなら手段を選ばずに、多少商品に不安があっても、売り込めてしまいます。
でも、凡人型の人はそうではありません。
壮大なゴールより今の状態、自分が堂々と胸を張って仕事ができてるか、という点を大事にします。
なので、自分のこと、商品のことが信じられないと、メンタル的に、どんどん苦しい状況に追いやられてしまうんです。
もちろんどんな仕事であれ、多少のポジショントークは必要ですが、
- 自分が今やってる商売を正義だと思えない
- なんなら悪だと思っている
こんな状況なら、メンタル的に、けっこう危ないと思います。
サラタメさん
本当に心が病んでしまう前に、一度立ち止まって、今の会社にこのままいていいのか、よく考えてみた方がいいと、凡人代表の私は、そう思います
【サラタメ的まとめ】
- 仕事はやりがいではなく、心地良さで選ぼう
- 99%の人は、偉業をどうしても成し遂げたい天才型ではなく、働く環境を重視する凡人型
- 凡人型が幸せに働くには、「自分にとって丁度良い仕事か?」「自分を信じられる仕事か?」の2つを意識する
つまりは、命がけでやりたいことなんてなくても全然いい、ということです。
情報感度の高い、マジメな人ほど、天才型の人の本とか、SNSの情報を、浴びるように見ていて、「自分には、成し遂げたいことなんてない…」みたいに、落ち込んじゃったりしがちなんですけど、いいんですよ。
みんながみんな、世界を変える偉業を果たそうなんてしてたら、そんな世界落ち着かないですからね。笑
世界をアッと言わせる偉業なんか達成しなくても、めちゃくちゃ幸せな人はいますし、
偉業を達成したとしても、なぜかいつまでも心が満たされない人だっています。
そこは価値観の違いですので、自分にとって、本当に幸せだと思える環境や仕事を、自分の手でつくっていくようにしましょう。
最後に…
私が実際に使ってみて「これはオススメできる!」と思った転職支援サービスをまとめた記事貼っておきます。
