サラタメさん
「転職してみようかな…」
そう一度でも考えたことがある人に、ぜひ読んでもらいたい本があります!
それは北野唯我さんが書かれた『転職の思考法』という本です。
本書で教えてくれるのは、小手先の「転職テクニック」ではありません。
「ビジネスマン人生全体としてのキャリアプランの描き方」という社会人全員が抱えるような悩みに対して、本質的な答えを授けてくれます。
転職を検討していなくても、
- 一回自分のキャリアを見つめ直してみたい
- サラリーマンとして大切なことを学びたい
と思っている人におすすめです。
この記事では、私サラタメが『転職の思考法』を要約しまとめた重要なポイントを3つ解説していきます。
- マーケットバリュー(市場価値)の高め方
- 今後伸びる業界の選び方
- 仕事の選び方
私サラタメの感想を踏まえつつ詳しく紹介していきます。
目次
マーケットバリュー(市場価値)の高め方
『転職の思考法』の中でもサラタメ的に絶対に抑えておいて欲しい「マーケットバリューの高め方」というポイントについて紹介します。
結論、以下の3つのポイントが大切です。
- 転職において、めちゃくちゃ重要なのは、自分のマーケットバリュー
- マーケットバリューは技術資産、人的資産、業界の生産性の3つで決まる
- マーケットバリューを高めるためのポイントは、上司を見ないこと
マーケットバリューについて動画で見たい方は、↓こちら↓からどうぞ!
マーケットバリュー(市場価値)とは?30秒で概要をサクッと解説
マーケットバリューとは、要は「自分の市場価値」のことです。
転職市場において「自分」という商品が、何円で売り出されているかを表しているものだと思ってください。
マーケットバリューが高い人と、低い人で給料や転職市場での需要がどう変わるか以下にまとめてみました。
給料 | 需要 | |
高い人 | 高い | たくさんある |
低い人 | 低い | あまりない |
上記を見てもらえばわかる通り、マーケットバリューが高い人は、仮に今勤めている会社が明日潰れてしまったとしても、別の会社に行くことができます。
それに高い給料ももらえるんです。
逆にマーケットバリューが低い人は、会社が潰れてしまうことが、そのままサラリーマン人生の終わりを意味します。
もしくは、安く買い叩かれてしまうのがオチでしょう。
つまり終身雇用制が崩壊したこの時代で、本当の安定をもたらしてくれるものは「マーケットバリュー」であるというわけです。
サラタメさん
【大前提】マーケットバリュー(市場価値)を構成する3つのポイント
マーケットバリューを構成するのは以下の3つです。
- 技術資産
- 人的資産
- 業界の生産性
ひとつずつ説明していきます。
①技術資産
技術資産とは、「どんな会社でも通用するスキル」のことです。
と言われても、なんじゃそれ?と思われるかもしれませんね。
もう少し詳しく言うと、「専門性(職種)」と「経験」のことです。
例えば、法人向けの営業マンをやっていたことがある人であれば、
- 法人向けの営業という専門性
- 得意先の課題を解決したという経験
この2つがあなたの技術資産になります。
②人的資産
人的資産とは、簡単にいえば「愛され力」「コミュ力」のことです。
営業マンの人で交渉が上手いわけでも、プレゼン能力があるわけでもないけど、なぜかクライアントに気に入られて、仕事をとってくる人っているじゃないですか。
そういった人柄で仕事を取ってくるような人は人的資産を築きやすいと言えます。
ただ単純にみんなから好かれているだけでは人的資産とは言えなくて、ちゃんと仕事につながることが大事です。
- 会社にではなくあなた自身に顧客と繋がりがあること
- 会社を辞めたとしても顧客があなたに仕事を頼んでくれること
こうなって初めて、人的資産があると言えます。
サラタメさん
③業界の生産性
業界の生産性とは、「あなたが所属している業界が儲かっているかどうか」ということです。
自分自身の能力とは離れた要素ではあるんですけど、あなたの給料が高いか低いかは結局業界が儲かっているかどうかに左右されやすいんですよ。
広告や金融、保険業界はだいたいどこの会社も給料が高いですし、飲食やウェディング業界はだいたいどこの会社も給料が安いです。
残酷な話ではありますが、儲かる業界、もしくは急成長している業界に所属しているかどうかでもマーケットバリューは変わってしまうことを、ぜひ肝に銘じておいてください。
自分のマーケットバリュー(市場価値)を高める方法
少し前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題!
マーケットバリューを高める方法について解説していきます。
今回はすぐに実践しやすいという意味で「技術資産」と「人的資産」についてお伝えします。
サラタメさん
「業界の生産性」はまた別記事で書く予定ですので、そちらを参考にしてください。
ズバリ結論をお伝えすると、「上司を見ずに、マーケットを見て仕事をする」と技術資産や人的資産を高めることができます。
どういうことかもう少し詳しくお伝えすると
- 会社の上司の顔ばかり気にして働く人は、マーケットバリューは低くなる
- 目の前にいるお客さん悩みを解決しようとして働く人は、マーケットバリューは高くなる
ということです。
例えば、あなたが家電メーカーで、洗濯機開発の仕事をしているとしましょう。
上司や社長が喜ぶような洗濯機を開発しようと、躍起になっているようでは、マーケットバリューは一向に上がりません。
一方で、「市場やお客さんのニーズに対応できるような洗濯機を開発しよう」という姿勢で仕事をすれば、あなたのマーケットバリューはグングン上がっていくんです。
この例で言えば、
- 洗濯機の開発という「専門性」
- 市場やお客さんが求めているニーズに応えたという「経験」
- 市場やお客さんに真摯に向き合うことで得られる「コミュ力」
以上の「技術資産」や「人的資産」が築けることになり、結果マーケットバリューが上がっていくんです。
【注意】上司や社長の声に流されないで!
「上司を見ずに、マーケットを見て仕事をする」
と口で言うのは簡単ですが、実際に行動に移すのは難しいです。
お客さんのことを考えて仕事をすると、なぜか社内の誰かと摩擦を生んでしまう可能性が高くなるんですよ…。
というのも、お客さんのことを一番に考えると、今までのやり方からガラッと変えないといけない部分が出てくるからです。
それにお客さんの声を直接聞く機会はそんなにありませんが、上司の声を聞く機会は毎日あるわけじゃないですか。
そうすると、どうしても上司の声に流されてしまうんです。
上司の言うことを聞いておけば、嫌われることもなく、怒られもせず、楽です。
ただそれだと、マーケットバリューは全然上がっていきません。
終身雇用制度が崩壊しているこの時代に、上司の機嫌を取っている場合ではないんです。
思い出してください!
あなたを最終的に助けてくれるのは、会社でも、上司でもなく、あなたのマーケットバリューだけです。
【まとめ】マーケットバリュー(市場価値)の高め方
ここまで、マーケットバリューについて解説しました。
まとめると、
- 転職できるかどうかは「マーケットバリュー(あなたの転職市場価値)」で決まる
- マーケットバリューは技術資産、人的資産、業界の生産性で決まる
- マーケットバリューを高めるには上司ではなく、お客さんを見て働く
ということでした。
この「お客さんを見て働く」のは、実際やろうと思うと難しいんですよね。
自然にできるものではないですし、強く意識しないといけません。
私も本書を初めて読んだ3年前から意識しようとは思っているんですけど、気が付いたら上司の声に流されてしまうんですよ。
でもだからこそもし地道に10年、20年と、お客さんを向いて仕事をしていれば、周りに差をつけられ、全然違うサラリーマン人生になるんじゃないでしょうか。
サラタメさん
今後伸びる業界の選び方
サラリーマンの転職活動において、めちゃくちゃ大事になってくるのが「業界の選び方」でしょう。
結論、今後伸びていく業界に関して重要なポイントは以下の3つです。
- 成長市場の業界にどんどん軸足を移していく「ピボット型キャリア」を描こう
- 成長市場の業界の特徴は「多くのベンチャー企業が参入している」、「既存業界の非効率を突いている」という2つ
- サラタメ的には「ある程度伸びている成熟市場」で副業しながら働くのが、おすすめ
今後伸びる業界について動画で見たい方は、↓こちら↓からどうぞ!
詳しく解説していきます。
ピボット型キャリアとは?30秒で概要をサクッと解説
まず大前提として、本書では「ピボット型キャリア」を推奨しています。
ピボット型キャリアとは、簡単に言えば「今後伸びそうな業界に、身軽に移っていくキャリア」のことを言います。
バスケのピボットという動きをイメージしてもらえると、わかりやすいと思います。
軸足を固定してれば、もう一方の足は自由に動かしていいというもの。
まさにこれなんですよ。
軸足は今の会社に置いておきながらも、常にもう一方の足はこれから伸びる業界を探して、絶えず動かし続けるべきだと本書では書かれています。
終身雇用制度は崩壊しつつあるのに、平均寿命は伸びて人生100年時代とも言われていますよね。
そんな時代に1社にずっとしがみついているのは、もう物理的に無理なんですよ。
自分が今いる業界がオワコンになってしまう前に、軸足を移動させるという身のこなしが絶対に必要です。
ピボットをした方がいいというより、せざるを得ない状況だとお考えください。
転職すべき2種類の業界とその特徴
ここからが本題。
ではどんな業界に転職すればいいのか。
転職すべき業界は次の2種類だと思っておいてください。
- Aランク業界
- Sランク業界
それぞれ詳しく説明していきます。
①Aランク業界
まずAランク業界というのは「成熟した業界」、もっと簡単に言えば「伸びきった業界」のことです。
例えば、
業界 | 会社名 |
自動車業界 | トヨタ、日産、スバル、など |
通信業界 | NTT、KDDI、ソフトバンク、など |
マスコミ業界 | フジテレビ、読売新聞、電通、など |
このような業界です。
もうある程度の成功が約束された業界で、シャカリキに働いて1番を目指すキャリアプランを描くことになります。
Aランク業界の良い点として、
- 既存のルールにのっとって勝負する感じが、受験勉強に似ていて、日本人に馴染みやすい
- 世間からは、エリートと称賛されやすい
ということが挙げられます。
でも、実は結構大変なキャリアプランでもあります。
業界や会社の中でも一目置かれて、高い給料をもらうためには、圧倒的な努力はもちろん、一定の運要素も必要になってくるんです。
というのも、一般的に「優秀」とか、「高学歴」と呼ばれるような方々は、だいたいこのAランクの業界を狙うので、競争率が高いんですよ。
それにポストが限られるため、優秀であるにもかかわらず、運悪く出世の道をあきらめるような人が、いつの時代も一定数います。
これからの時代、そんな不幸な人はさらに増えていくと予想されます。
サラタメさん
②Sランク業界
Sランク業界とは、「成長市場の業界」のことです。
「S=スペシャル」な業界なんですが、Aランクよりもぶっちゃけ市場規模は小さいです。
ただ、Sランク業界の良い点として
- 報酬として、Aランクとは比べ物にならないくらいの、スペシャルなお金を手にすることができる
- スキルの成長具合も、Aランクに比べて、圧倒的に大きいリターンが得られる
ということが挙げられます。
例えば、会社が成長する前にボーナスを株でもらっておいて、その後会社が上場したら数千万円の価値になるみたいなケースもあるんです。
サラタメさん
Sランク業界(成長市場)の見抜き方
では、その圧倒的なリターンが期待できる、Sランク業界成長市場を見抜くにはどうすればいいのか。
結論、以下の2つのポイントを見るようにしてください。
- 多くのベンチャー企業が参入している
- 既存業界の非効率を突いている
それぞれ説明していきます。
①多くのベンチャー企業が参入している
まず1つの目のポイントの「多くのベンチャー企業が参入している」という点ですが、要は「たくさんのベンチャー企業が誕生していて、その多くの会社がうまくいってる業界」ということです。
ベンチャー企業は普通は資金力がなくて、大企業には勝てないんですよ。
ただ、そんな中でも勝ち残るために、必死に今後の世界の流れを読んでいます。
大企業に勝つためには、これから起こるブームを正確に読んで、スピーディに対応するしか方法がないからです。
もちろん全てのベンチャー企業が成功するわけではありません。
ただベンチャー企業が集まるということは、今後伸びる業界である可能性が高いのでSランク業界になる可能性も高いんです。
本書には具体的に「今後伸びる業界を調べる方法」も書かれています。
それは、転職サイトで実際にこれから来そうなキーワードを検索してみるという方法です。
サラタメさん
実際にリクナビ NEXTでこれから来そうなキーワードを検索してみた結果
- 「クラウド」「IoT」「SaaS」に関わる業界は、もうすでに今アツい、今すぐ転職する人にもおすすめ
- 「ドローン」「ブロックチェーン」「フェイクミート」というワードは、まだギャンブル要素が強い
今回は、テッパンの転職サイト「リクナビNEXT」でいくつか検索してみました。
結果は……
キーワード | 求人数 | おすすめ度 |
クラウド | 約5,000件 | ◯ |
IoT | 約3,000件 | ◯ |
SaaS | 約1,500件 | ◯ |
ドローン | 1,000件以下 | △ |
ブロックチェーン | 1,000件以下 | △ |
仮想通貨 | ほぼ求人なし | × |
暗号通貨 | ほぼ求人なし | × |
代替肉 (フェイクミート) |
ほぼ求人なし | × |
こんな感じでした。
求人数が1,000件を超えるような業界は、個人的にかなりおすすめ。いますぐに転職したい人なら狙ってみてもいいかもしれません。
求人数が1,000件以下のような業界は正直まだ微妙で、年齢が20代前半で「報酬とかスキルとかのリターンを10年くらい待てる」という若い人であればアリかなという感じです。
他にもこれから来そうなキーワードはたくさん考えられると思いますので、ぜひご自分でもやってみてください。
②既存業界の非効率を突いている
次に2つ目のポイント「既存業界の非効率を突いている」ですが、
これはつまり、「伝統的な業界、古い業界におけるここ非効率だろ、と思うポイントを解決してる」ということです。
例えば、教育業界の非効率を突いている教育×テクノロジーを進める「edtech業界」です。
現場で教える先生方には、失礼な話で恐縮ですが、先生が同じ授業を何度も繰り返してるのって、かなり非効率じゃないですか…?
スタディサプリや、東進ハイスクールとかは、教えるのがうまい先生に渾身の授業をやってもらって、それをアプリでいつでも見れるようにしてますよね。あれは、シンプルですけど、非効率を的確に突いていますよね。
古くて、かつ、大きなお金が動く業界ほど、非効率を突くことで得られるリターンが大きいです。
- 教育
- 医療
- 不動産
- 士業
こういった業界をIT化、クラウド化していく会社は、今後めざましい成長を遂げるだろうと予想しています。
【まとめ】今後伸びる業界の選び方
- 成長市場の業界にどんどん軸足を移していく「ピボット型キャリア」を描こう
- 成長市場の業界とはAランク業界ではなく、Sランク業界
- Sランク業界の特徴は、「多くのベンチャー企業が参入している」「既存業界の非効率を突いている」という2つ
ピボット型キャリアは、我々の親世代、50、60代の方にはあまりなじまない考え方かもしれませんが、時代の変化が激しい今の時代には、必須の考え方です。
【サラタメ的補足】ぬくぬくしたいならAランク業界!副業をして自分で稼ごう
Sランク業界はお金面・スキル面、どちらの意味でも、爆伸びする可能性があります。
ただひとつ問題点があるとすれば、S業界はだいたい忙しいということです。
これからグイグイ伸びる会社は、仕事量もグイグイ増えるので、ハードワーク間違い無しなんですよ…
それならサラタメ的にはSランク業界を目指さず、ぬくぬくでワークライフバランスが良いAランク業界の会社に転職をして、報酬の面に関しては、副業をして自分で稼ぐのをおすすめします。
とにかく!
Sランク業界だろうと、Aランク業界だろうと、本業だろうが、副業だろうが、どんな手段を使ってでも、自分の市場価値を上げるような仕事をしていかないといけないということです。
その仕事をイケてるベンチャー企業でするのか、副業で個人事業主としてするのか、そこは好みの問題ですので自分の好みに合った業界を選んでください。
【やりがいがない人必見】仕事の選び方
「仕事の選び方」において重要なポイントは、結論以下の3つです。
- 仕事はやりがいではなく、心地良さで選ぼう
- 99%の人は、偉業をどうしても成し遂げたい天才型ではなく、働く環境を重視する凡人型
- 凡人型が幸せに働くには、「自分にとって丁度良い仕事か?」「自分を信じられる仕事か?」の2つを意識する
「やりがいで今の仕事を選んで働いている」
そう思っている方に、最初に考えていただきたいことがあります。
給料が半分になったとしても、あなたは今の仕事を続けるでしょうか?
もし自信を持って、「給料が半分でも続けるに決まってるじゃないか!」と言い切れない人は、「やりがい」で仕事を選んでいないと言えます。
ぶっちゃけた話、お金とか、人間関係とか、外部環境を基準に選んでいる可能性が高いです。
ただ、安心してください。それでいいんです。
カッコつける人が多くて惑わされるかもしれませんが、だいたいの人が、やりがいだけで仕事を選んでいません。
じゃあ、やりがいを感じられない人はどう仕事を選べばいいのか、この記事でまとめて解説していきます。
動画で内容を確認したい方は、↓こちら↓からどうぞ!
【前提】世の中には2種類の人間がいる!それぞれの特徴を紹介!
まず、めちゃくちゃ大事な前提の話をさせてください。
世の中には何をするかを重視する「todo型」と、どんな状態でありたいかを重視する「being型」という2種類の人間がいると『転職の思考法』では書かれています。
ちょっと、アホな私としては難しく感じたので、サラタメ的に言い換えると
- 仕事によって達成したいことに重きを置く、天才型(todo型)
- 職場の環境を大事にする凡人型(being型)
という2種類の人間がいるということです。
それぞれ詳しく解説していきます。
①仕事によって達成したいことに重きを置く「天才型(todo型)」
「天才型(todo型)」の人とは、以下のような人のことを言います。
- 人生を賭けて、成し遂げたいことが明確にある人
- 会社を大きくして、世界中に影響を与えたい人
- 今までに無い商品を生み出したい人
- 夢とか、理想とか、心からのやりがいとかがある人
- etc……
世の中で、天才とか成功者とか、もてはやされるタイプの人たちですね。
具体例を挙げれば、ソフトバンクの孫さんは、まさにこのタイプの人です。
孫さんは、20代の頃から「情報革命」を、命懸けで成し遂げるぞと心に決めて、「そのためなら大企業NTTと刺し違えてもかまわない」みたいな感じで、若い頃からずっと戦い続けています。
当時、NTTと一緒になって邪魔をしてくる総務省のオフィスに殴り込んで、「邪魔するなら、ここで灯油被って、火つけて死んでやる!」と言い放ったり、25歳の時に肝臓の重い病気にかかって、お医者さんから「あと5年の命だ」と余命宣告されても、治療より仕事を優先してたり。
まさに成し遂げたいことに人生を賭けている「天才型(todo型)」と言えます。
②職場の環境を大事にする凡人型(being型)
対して、「凡人型(being型)」の人とは、やりがいとか、達成したいこととかより、今の「状態」を大事にする人のことです。
天才型のように何か明確に、「この偉業を達成したい」という想いがあるわけではなく、自分自身がどんな人間でありたいか、どんな状態でありたいかを重視しています。
例えば、
- 気の許せる仲間と働けるかどうか
- ワークライフバランスを保てるかどうか
- 自分の心に嘘をつかずに働けるかどうか
みたいなことを重視します。
これが凡人型の人の特徴です。
サラタメさん
私サラタメは毎日が楽しければ、成し遂げたいことなんて無いと、断言できる、凡人型の極みみたいな人間です。
99%の人は凡人型!それが普通だし、スタンダード
先ほど孫さんのエピソードをご紹介しましたが、「自分も同じだ」という人は少ないと思います。
ほとんどの人が、凡人型寄りの考え方をしているはずです。
もう一度言いますが、それでいいんです。
私が勝手に、凡人型って呼んでしまっているので、「あまり良くないのかな」と思われているかもしれませんが、全く悪いことではありません。
凡人というよりもそれが普通で、それがスタンダードなんです。
本書の中でも、世間のサラリーマンの方々の、99%がbeing型(凡人型)だと語られています。
凡人型の人だったとしても、別に能力が低いわけではありません。
そもそもどんなことを幸せと思うか、その価値観や考え方が天才型の人たちとは違うだけです。
天才型の人は、自分自身の生まれたことの意味、ミッション、やるべきことを果たさなければいけないという気持ちが、非常に強いんです。
よく言えば「使命感が強い」「意識が高い」と言えますが、悪く言えば「強迫観念にとらわれている」とも言えます。
いつも何かに追われているような心境でいて、日常生活に支障をきたしてしまう人もいます。
サラタメさん
私みたいな凡人型からすれば、 そういう天才型の人たちって、すごいとは思いますけど、そうなりたいかと言われると微妙だったり…
【仕事の選び方】凡人型の人間が幸せに働くための2つの基準
前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題。
我々、凡人型サラリーマンが幸せに働くためにはどのように仕事を選べばいいのかを解説していきます。
結論、以下の2つの基準をもとに選ぶようにしてください。
- 自分にとってちょうどいい仕事か?
- 自分のことを信じられる仕事か?
それぞれ詳しく説明していきます。
①自分にとってちょうどいい仕事か?
凡人型の人は、以下の2つがちょうどいい仕事だと、幸せに働けます。
- 主人公の強さ
- 緊張と緩和のバランス
本書にも書かれていますが、例えば、ドラクエとかポケモンみたいな、RPGのゲームをイメージしてもらうと、わかりやすいと思います。
自分がイメージしやすいRPGゲームを思い浮かべながら、ひとつずつ見ていきましょう。
(1)主人公の強さ
自分自身=主人公が強すぎても弱すぎても、ダメなんです。
例えばポケモンで言えば、最初の町マサラタウンでレベル100のミュウツーが仲間にいたら、強すぎて面白くないですよね。
また、ラスボスが目の前にいるのに、生まれたばかりのゼニガメしか持っていなかったら、弱すぎて絶対勝てないじゃないですか。
要は、あなたにとって、簡単すぎる仕事もダメだし、難しすぎる仕事もダメということです。
ギリギリなんだけど、最終的には倒せるくらいの敵と戦うからこそ、その状態が楽しくて、凡人型の我々は、幸せに働くことができます。
ちょっと難しい言葉で言うと、
- 自分のサラリーマンとしての戦力(マーケットバリュー)
- これぐらいやって欲しいという職場の期待レベル
この2つがマッチしていると心地良く働けます。
(2)緊張と緩和のバランス
緊張と緩和のバランスもちょうど良くないと、ハッピーに働けないんです。
これもポケモンで例えますが、ゲームを楽しめてる時は新しいポケモンがちょこちょこ出てきたり、レベル上げるのにちょうどいいポケモンが出てきたりしますよね。
それに、少し飽きてきた頃には、ボスキャラが出てくるみたいな感じで、緊張と緩和のバランスが絶妙じゃないですか。
これは仕事にも言えることなんです。
基本的にはゆったり、自分のペースで仕事ができている。でも、2か月に1回くらい、ボスキャラみたいな、緊張感のある仕事がある。
こんな感じだと、環境的に楽しめるんですよ。
ただ緊張には「良い緊張」と「悪い緊張」があり、楽しめるのは良い緊張だけです。
良い緊張 | 悪い緊張 | |
場面 | 社外で生まれる | 社内で生まれる |
具体例 | ・ライバル会社とのコンペ ・得意先との交渉 |
・上司のプレッシャー ・過酷なノルマ |
特徴 | ・自分自身の成長につながりやすい ・ずっと緊張を強いられることは少ない |
・メンタルが追い詰められやすい ・逃げ場がない |
こういう特徴がそれぞれにはあるので、良い緊張のみが楽しめて、悪い緊張は毒にしかならないと言えます。
②自分のことを信じられる仕事か?
2つ目の基準である「自分のことを信じられる仕事か」ですが、一言で言えば、「自分が良いと思ってる商品を売っているかどうか」ということです。
逆に、「こんな商品、オレなら絶対買わないけど」みたいな仕事をしている凡人型の人は、かなりメンタルが削られていきます。
これ実は天才型の人であれば、大丈夫なんですよ。
壮大なゴールのためなら手段を選ばずに、多少商品に不安があっても、売り込めてしまいます。
でも、凡人型の人はそうではありません。
壮大なゴールより今の状態、自分が堂々と胸を張って仕事ができてるか、という点を大事にします。
なので、自分のこと、商品のことが信じられないと、メンタル的に、どんどん苦しい状況に追いやられてしまうんです。
もちろんどんな仕事であれ、多少のポジショントークは必要ですが、
- 自分が今やってる商売を正義だと思えない
- なんなら悪だと思っている
こんな状況なら、メンタル的に、けっこう危ないと思います。
サラタメさん
本当に心が病んでしまう前に、一度立ち止まって、今の会社にこのままいていいのか、よく考えてみた方がいいと、凡人代表の私は、そう思います
【まとめ】やりがいがない人のための仕事の選び方
- 仕事はやりがいではなく、心地良さで選ぼう
- 99%の人は、偉業をどうしても成し遂げたい天才型ではなく、働く環境を重視する凡人型
- 凡人型が幸せに働くには、「自分にとって丁度良い仕事か?」「自分を信じられる仕事か?」の2つを意識する
つまりは、命がけでやりたいことなんてなくても全然いい、ということです。
情報感度の高い、マジメな人ほど、天才型の人の本とか、SNSの情報を、浴びるように見ていて、「自分には、成し遂げたいことなんてない…」みたいに、落ち込んじゃったりしがちなんですけど、いいんですよ。
みんながみんな、世界を変える偉業を果たそうなんてしてたら、そんな世界落ち着かないですからね。笑
世界をアッと言わせる偉業なんか達成しなくても、めちゃくちゃ幸せな人はいますし、
偉業を達成したとしても、なぜかいつまでも心が満たされない人だっています。
そこは価値観の違いですので、自分にとって、本当に幸せだと思える環境や仕事を、自分の手でつくっていくようにしましょう。
『転職の思考法』まとめ
今回は、『転職の思考法』について、大きく3つの内容に分けてまとめてきました。
- マーケットバリューを高めることが転職において重要である
- 今後伸びていく業界に軸足を移していく「ピボット型キャリア」を描こう
- 仕事はやりがいではなく心地よさで選ぼう
ここまでまとめて紹介してきた内容は、転職に限らず、社会人として働いていくうえで大切な考え方です。
この記事を読んで、自分のキャリアについて何か考えるきっかけとなる一助となれば幸いです。
最後に…
私が実際に使ってみて「これはオススメできる!」と思った転職支援サービス(※すべて無料)をまとめた記事貼っておきます。 【忖度無しの本音】サラタメおすすめの転職サイト&転職エージェント&口コミサイト 最初の「結論」部分だけでも、充分役立つ情報かなと。 (「結論」だけなら“1分”あれば読めちゃいます!)