サラタメさん
- 成長市場の業界にどんどん軸足を移していく「ピボット型キャリア」を描こう
- 成長市場の業界の特徴は「多くのベンチャー企業が参入している」、「既存業界の非効率を突いている」という2つ
- サラタメ的には「ある程度伸びている成熟市場」で副業しながら働くのが、おすすめ
『転職の思考法』についての解説、第2回目です。
『転職の思考法』は、「ビジネスマン人生全体としてのキャリアプランの描き方」という、社会人全員が抱えるような悩みに対して、本質的な答えを授けてくれる一冊。
前回は「自分」というサラリーマンの市場価値「マーケットバリュー」について、解説しました。

今回はサラリーマンの転職活動において、めちゃくちゃ大事な「業界の選び方」について紹介します。
ではいきましょう!
動画で見たい方は、↓こちら↓からどうぞ!
目次
ピボット型キャリアとは?30秒で概要をサクッと解説
まず大前提として、本書では「ピボット型キャリア」を推奨しています。
ピボット型キャリアとは、簡単に言えば「今後伸びそうな業界に、身軽に移っていくキャリア」のことを言います。
バスケのピボットという動きをイメージしてもらえると、わかりやすいと思います。
軸足を固定してれば、もう一方の足は自由に動かしていいというもの。
まさにこれなんですよ。
軸足は今の会社に置いておきながらも、常にもう一方の足はこれから伸びる業界を探して、絶えず動かし続けるべきだと本書では書かれています。
終身雇用制度は崩壊しつつあるのに、平均寿命は伸びて人生100年時代とも言われていますよね。
そんな時代に1社にずっとしがみついているのは、もう物理的に無理なんですよ。
自分が今いる業界がオワコンになってしまう前に、軸足を移動させるという身のこなしが絶対に必要です。
ピボットをした方がいいというより、せざるを得ない状況だとお考えください。
転職すべき業界は2種類ある!それぞれの特徴を紹介
ここからが本題。
ではどんな業界に転職すればいいのか。
転職すべき業界は次の2種類だと思っておいてください。
- Aランク業界
- Sランク業界
それぞれ詳しく説明していきます。
①Aランク業界
まずAランク業界というのは「成熟した業界」、もっと簡単に言えば「伸びきった業界」のことです。
例えば、
業界 | 会社名 |
自動車業界 | トヨタ、日産、スバル、など |
通信業界 | NTT、KDDI、ソフトバンク、など |
マスコミ業界 | フジテレビ、読売新聞、電通、など |
このような業界です。
もうある程度の成功が約束された業界で、シャカリキに働いて1番を目指すキャリアプランを描くことになります。
Aランク業界の良い点として、
- 既存のルールにのっとって勝負する感じが、受験勉強に似ていて、日本人に馴染みやすい
- 世間からは、エリートと称賛されやすい
ということが挙げられます。
でも、実は結構大変なキャリアプランでもあります。
業界や会社の中でも一目置かれて、高い給料をもらうためには、圧倒的な努力はもちろん、一定の運要素も必要になってくるんです。
というのも、一般的に「優秀」とか、「高学歴」と呼ばれるような方々は、だいたいこのAランクの業界を狙うので、競争率が高いんですよ。
それにポストが限られるため、優秀であるにもかかわらず、運悪く出世の道をあきらめるような人が、いつの時代も一定数います。
これからの時代、そんな不幸な人はさらに増えていくと予想されます。
サラタメさん
②Sランク業界
Sランク業界とは、「成長市場の業界」のことです。
「S=スペシャル」な業界なんですが、Aランクよりもぶっちゃけ市場規模は小さいです。
ただ、Sランク業界の良い点として
- 報酬として、Aランクとは比べ物にならないくらいの、スペシャルなお金を手にすることができる
- スキルの成長具合も、Aランクに比べて、圧倒的に大きいリターンが得られる
ということが挙げられます。
例えば、会社が成長する前にボーナスを株でもらっておいて、その後会社が上場したら数千万円の価値になるみたいなケースもあるんです。
サラタメさん
Sランク業界である成長市場の見抜き方
では、その圧倒的なリターンが期待できる、Sランク業界成長市場を見抜くにはどうすればいいのか。
結論、以下の2つのポイントを見るようにしてください。
- 多くのベンチャー企業が参入している
- 既存業界の非効率を突いている
それぞれ説明していきます。
①多くのベンチャー企業が参入している
まず1つの目のポイントの「多くのベンチャー企業が参入している」という点ですが、要は「たくさんのベンチャー企業が誕生していて、その多くの会社がうまくいってる業界」ということです。
ベンチャー企業は普通は資金力がなくて、大企業には勝てないんですよ。
ただ、そんな中でも勝ち残るために、必死に今後の世界の流れを読んでいます。
大企業に勝つためには、これから起こるブームを正確に読んで、スピーディに対応するしか方法がないからです。
もちろん全てのベンチャー企業が成功するわけではありません。
ただベンチャー企業が集まるということは、今後伸びる業界である可能性が高いのでSランク業界になる可能性も高いんです。
本書には具体的に「今後伸びる業界を調べる方法」も書かれています。
それは、転職サイトで実際にこれから来そうなキーワードを検索してみるという方法です。
サラタメさん
実際にリクナビ NEXTでこれから来そうなキーワードを検索してみた結果
- 「クラウド」「IoT」「SaaS」に関わる業界は、もうすでに今アツい、今すぐ転職する人にもおすすめ
- 「ドローン」「ブロックチェーン」「フェイクミート」というワードは、まだギャンブル要素が強い
今回は、テッパンの転職サイト「リクナビNEXT」でいくつか検索してみました。
結果は……
キーワード | 求人数 | おすすめ度 |
クラウド | 約5,000件 | ◯ |
IoT | 約3,000件 | ◯ |
SaaS | 約1,500件 | ◯ |
ドローン | 1,000件以下 | △ |
ブロックチェーン | 1,000件以下 | △ |
仮想通貨 | ほぼ求人なし | × |
暗号通貨 | ほぼ求人なし | × |
代替肉 (フェイクミート) |
ほぼ求人なし | × |
こんな感じでした。
求人数が1,000件を超えるような業界は、個人的にかなりおすすめ。いますぐに転職したい人なら狙ってみてもいいかもしれません。
求人数が1,000件以下のような業界は正直まだ微妙で、年齢が20代前半で「報酬とかスキルとかのリターンを10年くらい待てる」という若い人であればアリかなという感じです。
他にもこれから来そうなキーワードはたくさん考えられると思いますので、ぜひご自分でもやってみてください。
②既存業界の非効率を突いている
次に2つ目のポイント「既存業界の非効率を突いている」ですが、
これはつまり、「伝統的な業界、古い業界におけるここ非効率だろ、と思うポイントを解決してる」ということです。
例えば、教育業界の非効率を突いている教育×テクノロジーを進める「edtech業界」です。
現場で教える先生方には、失礼な話で恐縮ですが、先生が同じ授業を何度も繰り返してるのって、かなり非効率じゃないですか…?
スタディサプリや、東進ハイスクールとかは、教えるのがうまい先生に渾身の授業をやってもらって、それをアプリでいつでも見れるようにしてますよね。あれは、シンプルですけど、非効率を的確に突いていますよね。
古くて、かつ、大きなお金が動く業界ほど、非効率を突くことで得られるリターンが大きいです。
- 教育
- 医療
- 不動産
- 士業
こういった業界をIT化、クラウド化していく会社は、今後めざましい成長を遂げるだろうと予想しています。
【サラタメ的まとめ】成長市場でピボット型キャリアを描こう
- 成長市場の業界にどんどん軸足を移していく「ピボット型キャリア」を描こう
- 成長市場の業界とはAランク業界ではなく、Sランク業界
- Sランク業界の特徴は、「多くのベンチャー企業が参入している」「既存業界の非効率を突いている」という2つ
ピボット型キャリアは、我々の親世代、50、60代の方にはあまりなじまない考え方かもしれませんが、時代の変化が激しい今の時代には、必須の考え方です。
【サラタメ的補足】ぬくぬくしたいならAランク業界!副業をして自分で稼ごう
Sランク業界はお金面・スキル面、どちらの意味でも、爆伸びする可能性があります。
ただひとつ問題点があるとすれば、S業界はだいたい忙しいということです。
これからグイグイ伸びる会社は、仕事量もグイグイ増えるので、ハードワーク間違い無しなんですよ…
それならサラタメ的にはSランク業界を目指さず、ぬくぬくでワークライフバランスが良いAランク業界の会社に転職をして、報酬の面に関しては、副業をして自分で稼ぐのをおすすめします。
とにかく!
Sランク業界だろうと、Aランク業界だろうと、本業だろうが、副業だろうが、どんな手段を使ってでも、自分の市場価値を上げるような仕事をしていかないといけないということです。
その仕事をイケてるベンチャー企業でするのか、副業で個人事業主としてするのか、そこは好みの問題ですので自分の好みに合った業界を選んでください。
最後に…
私が実際に使ってみて「これはオススメできる!」と思った転職支援サービスをまとめた記事貼っておきます。
